人間は「物」であり、「エネルギー」である。
「気功」とは何か? その問いに私は、
「人間の世界観に変容をもたらすものだ」
と答えています。
日常生活の中で、人間は世界観というものを意識していません。
例えば、水の中で生活している魚が水を意識しないように、人間も世界観を意識しないのですが、どっぷりその世界に浸かっています。
それは
「この世は物なんだ。」
という見方です。
人間の身体は臓器からできていて、臓器は細胞からできていて、細胞は遺伝子によって組み立てられている。つまり、人間の身体は物であるという考え方です。それは西洋医学の世界観でもあります。
ところが、東洋医学を学んでみると世界観が違うのです。
人間は物だが、身体の中には「気」が流れているという考え方です。
実は、西洋医学にもバイタリズム(生命エネルギー)という発想があったのですが、近代科学が発達するときに切り捨てられてきました。一方で東洋医学を構築した基本原理は、人間はエネルギーなんだということです。
このエネルギーを、
・鍼でコントロールすると鍼灸医学になり、
・生薬でコントロールすると漢方療法になります。
もう一つは、身体を動かすことでコントロールする方法を導引と言っていました。
それは気功法のことです。
気功法は、一見健康体操のようですが、単に手足を動かすだけではなくて、そこにエネルギーの世界観、身体観をもってやっています。
・身体を使ってエネルギーをコントロールすることを気功法といいます。
気功法は、一見健康体操のようですが、単に手足を動かすだけではなくて、そこにエネルギーの世界観、身体観をもってやっているのです。
- ー 矢山 利彦